ワタシの暮らしの忘備録

空と海の間で暮らした、私のこれまでイマココこれから

先着1名様問題①ーはじめにー

久しぶりにシリーズものの記事をば。。。といってもなるだけ短めにすませようと思っています。。。最後までおつきあいくださると嬉しいです。覚書程度ですので、乱文乱字などございましたらすみません。

 

 さて、昨年の12月の初めごろの『今日の空』に本日の記事先着一名様』に関することをアップするといってひと月以上も経っておりました…。そろそろ解禁といいますか、やっと落ち着いてこの記事を綴れる時間がとれているので、本日はその件を自分目線で記事にすることにしました。お暇な方は読んでいただけたら嬉しいです。

 『先着一名様』という言葉は、自閉症スペクトラムの当事者であるニキ・リンコさんの著書「スル―できない脳ー自閉は脳の便秘ですー」の中で使っていらっしゃる言葉のようです。私はこの著書は読んだことがありませんが、ネット上で知りました。なので、ニキさんがどういった意味でこの『先着一名様』という言葉を用いられていたのかは、正直言って私にはイマイチ腑におちておらず、漠然と感じていただけでした。で、この言葉が、私の肚にしっかりと落ちることになったのは、ここ数年で、のんびりと言語の発達をとげている息子と過ごしている中で腑におちることになりました。

 そもそも、私がこの件に関して気がつくきっかけになったのは、自閉圏の人たちの場合には言葉の発達がヘンテコになってしまう現場にでくわしているし、自分自身も見間違いや聞き間違いをしたり、息子と毎日関わるようになり思い知る日々を過ごしているからなのです。でも、専門家の方たちは、この件に関して、実はそんなに気がついてらっしゃる人が少ないのかもしれないなぁと思ったりします。もし気がついていらっしゃるなら、もっと言語の療育が上手くいってるハズだと思うのです。それでも、目覚ましいようなことはこれまでに出てこなかったように思います。ただ、私は最近講座などほとんどうけていないので、私が知らないだけかもしれませんが…。

 とにかく、今までにいろんな言語の訓練があったと思うのですが、それでも伸び悩む人もいただろうし、身体的な機能が悪くないのに訓練をしても発達をとげなかったのことが『先着一名様』という言葉を理解していただくと、ああー!だから上手くいくはずなかったんだー!なんかわかるわーと思ってもらえるように思うのです。自閉圏だからこその独特な受け取り方が『先着一名様』という言葉1つで表現できるといってもいいくらいです。あっ言語に限りません。全般的に世界の切り取り方がそうなのだろうと私は思うのです。なので、私の中にしっかり腑に落ちた時に、目から鱗となりました。  ニキさんの存在を知ったのは12年くらい前になりますが、やっぱり自閉圏の身の上で起きていることを的確に言語化されていらっしゃるので、秀逸だなぁと思うにいたることとなっています。

 ですので、当事者の中でもニキさんの発信は、私自身にとってだけではなく、息子に起こっている問題を観る時の視点にも役にたっていますし、自分自身の育ちや今現在も持っている心身の感覚的な不具合や不調に関しても共感することが多いです。そして、私自身がここ数年で発達し成長したからか、最近は更に腑に落ちるようになりました。

 ただ、これはあくまで私が体験し得たことで、一個人の体験談になります。息子の言葉の発達を促すために私なりに行ってきたことが、なぜ上手くいったのかを説明するのに、『先着一名様問題』に繋がったのです。ですので、言語の療育に通っていてもイマイチ伸びなかった人たちや構音障害といわれた人たちでも、自閉症が伴っているのであれば、療育の方法が間違っていたかもしれないと思ったりします。脳や口腔内などの機能的な問題がなく、言葉は聞こえていて理解もできてるようだけれども、言語の発達ができなかったのは、その人自身だけの問題ではなく、療育する側や指導する側の自閉症という障害を勘違いして取り組んでいたからなのではないだろうか?と強く感じることになりました。

 ただ私は、ただのお母さんであり、療育のプロではありません。医学的な知識もほとんどありませんし、専門的なことを大学で学び視覚を持っているわけでもありませんので、なーにいってんだかーって思う方もいらっしゃるかと思います。 ただ、我家の場合にはなんか知らんけど、このやり方で発達しております。ですので、もしかしたらどなたかの役にたつこともあるかもしれないと思って記事にすることにしました。参考になれば幸いです。

 そして、医療関係者や専門家の方たちには、今一度、我が家のケースから、言葉の発達の方法を模索してもらえたらと思っています。もし、この記事を読んで意味が解りづらいという時はコメントで質問をしていただけましたらと思います。

 最後に、この『先着一名様』という言葉は、もう10年以上前にニキさんが発信されていらっしゃるのです。この時、自閉症という障害の理解を皆さんが上手く受け取っていたなら、今の現状に起きている発達障害者が増えているという現象は抑制できたんじゃないかと思ったりもするのです。数年前にDSM-5になり、自閉症は定義が変わり、神経発達の障害になりました。これまで、自閉症はコミュニケーションの障害だと言われてきました。だからこそ、皆さんの思い込みで言語の発達がとげられなかったのかもしれません。なので、一人でも多くの方が気がついてくださることを祈っています。

 

『先一名様問題②ー本題前篇ー』へ続く