ワタシの暮らしの忘備録

空と海の間で暮らした、私のこれまでイマココこれから

鏡の国のワタシ

鏡の前に立ち
自分の姿を見るのが
実はずっと恐かった
目の前にみえる私は
笑っているけれど
その瞳の奥の方では
怒りや悲しみでいっぱいだと
気がつかないといけないと
言われているようで
髪をとかす時も
歯を磨く時でさえ
鏡の中の私の顔から
視線をそらしていたこともある
時々ちゃんと自分を見つめると
いつの間にか
痩せたり太っていたり
シミが増えたりしていて
年月の流れを感じたりする
そこでようやく
自分の身体や顔が
変わったことに
気がつくことも多かった

鏡の向こう側には
普段私には見えない
後ろ側の世界を
垣間見る時もあった
私の内側の世界は
たった一枚の鏡のハズなのに
自己防衛や向上心に囚われ
外側の世界の他人軸という鏡を
合わせ鏡にしてしまったから
私の内側の世界は
遊園地にある
ミラーボックスのようになって
複雑化してしまった
私がその時感じた
今この瞬間に芽生えた感情を
鏡の奥から偽りの言葉を
取り出したりして
私自身をなだめたりもした
私自身が創り出した
心の鏡の世界は
他者から学んだキラキラな言葉で
満ち溢れていたし
他人軸の鏡の中に
私の心を置き去りにし
自分自身を責め続け
他者の味方となることが
私の世渡り術となったけど
どこかずっと寂しく
虚しさでいっぱいだった
私はどんな場所にいても
私の心の鏡の世界の中で
彷徨い続けてたから
だから苦しかったんだと気づき
そしてその鏡の世界が
自ら虚像した鏡の世界を
破壊することで
私は私を取り戻し
今の私に目覚めることができた

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