歪んだ眼差しの行方
感じない生き方をしていた頃
自分を更に虐めるように
大切な人の心まで
丸ごと壊したくなる衝動を
抑えることができず
大切な人を痛めつけ
自分を罪悪感でいっぱいにし
ドラマチックなシナリオに
酔いしれていた
本当は誰にも譲りたくない
大切に思う人を
狂おしいくらい愛おしいのに
手に入れてしまうと
自らの過ちで
壊してしまいそうだから
私という人間が
あの人の中で
美しいままで在るうちに
私の中にある破壊の定義で
また元に戻せる保険をかけて
壊してしまう未来を選んでいた
嫌われないように
私を愛してくれた記憶を
これから先もずっと
思い出してもらえるように
あの人のこれからに
私という存在が生き続けるように
彼の生涯の中で一番であり続けるように
祈りのようなものを込めた...
壊すことでしか得られなかった
あの人への愛情は
本当に愛といえたのだろうか?
本当にあの人を愛せていただろうか?
壊したことで得た
新しい愛の定義のようなものを
手に入れたつもりだったけれど
マヤカシかもしれないことを
私はまだ知らないまま
これからも生き続けるのだろうか...