ワタシの暮らしの忘備録

空と海の間で暮らした、私のこれまでイマココこれから

成長も時間も待ってくれないのだから...

子育てや進行する病を治療中の方などにはわかっていただけると思いますが、子どもの成長も病の進行も待ってはくれないと思うんです。赤ちゃんなんて、一日といわずたった数時間で今までできなかったことができるようになったりしますし、三つ子の魂百までといわれる3年間は二足歩行になり、言語の発達もびっくりするくらい成長します。一方エビデンスというのは、科学的な根拠が確定されるまでにかなり時間を要することになるので、私たち庶民の元へ届く時にはどうしても時間がかかってしまうと思います。医療としては人の命にかかわることだったりしますので、エビデンスが必要だとは思います。ただ、子どもの成長や病の進行も時間も待ってくれないと思うし、エビデンスだとすでに情報が古くなっている場合もあると思うのです。
息子を通して療育に取り組んでいきながら、私なりに様々な講座を受け発達障害のことを学ぶ中で、

「早期診断されてもその後の受け入れ先も相談先もほとんどないし、今すぐ相談したいのに待たなければいけないし、逆に知らないほうが不安ではなかったかも。」


といったようなことをいわれていた保護者の方がいらっしゃいました。確かに、今困っていることを相談したくても相談先は待機している方でいっぱいでしたし、その時に相談の予約をいれても数か月後には解決していたりすることもあるわけです。あの当時、私も憤りを感じていましたが、現在は自宅でできることや以前学んだ視覚的なアプローチや環境調整などの知識があるので、相談機関へ相談することはほぼありません。福祉サービスの利用時や手配などくらいでお世話になるくらいです。
あの当時の私は偏っていたので、エビデンスだけを頼りにしていたように思います。障害は治らないものと思いこんでいました。現在は科学的根拠よりも息子に表れている不具合を取り除ける方法があるなら、我が家で無理なく継続して取り組めることなら一度は試しています。我が家なりのエビデンスを大切にしながら一般的なエビデンスで目新しいものもとりいれていくようにしていますが、我が家の場合には、すでにその方法は試した後だったりすることが多かったというのが正直なところです。現在は医療機関は定期的に通院していますが、相談機関に相談しなくてもなんとかなっているのは、私自身も発達し主体性を取り戻したことで、支援者や福祉業界の様々なことに振り回されなくなったことも大きいと思います。

科学的な根拠も必要だとは思いますが、自分に合ったエビデンスを待つまでの間に、今、自分のおかれた環境下で、すでに出来る事は何かないだろうか? 少しでも楽になる方法はないだろうか? そう思う人がいてもおかしくないと思うのです。もし、エビデンスが確立し私たちへ情報開示がされるまでに3年かかるとするなら、0歳のお子さんが3歳になっています。小学校高学年のお子さんは受験も控えています。2次成長で心身共に大きく成長する時期です。それまでにエビデンス以外の方法でできることは本当にないのでしょうか? その方法が副作用などないものだとするなら、本人や保護者の方が試してみたいことがあるなら、試してみる価値はあると思うのですが、なぜ試してもみないのかが私にはずっと不思議でなりませんでした。でも、原始反射のことを知ったことで謎は解けましたが...。

私の課題ではないことをここでグダグダいっても何も解決には向かないとは思いますが、もし、今、なにやってもうまくいってなくて、今までやってなかったことをやってみたいけれど、迷っている人がいるとするのであれば、ご自身が「これかも」といったことで心が揺さぶられ突き動かされるものがあった時のご自身の気持ちを一つ一つ大切にしていくことで、もしかしたら、少しずつご自身の中で何かが変わっていくこともあるかもしれないので、一度本当はどうしたかったのかを自分自身に問いかけてみられるのもいいのではないかと思ったりします。