ワタシの暮らしの忘備録

空と海の間で暮らした、私のこれまでイマココこれから

今日の空

梅雨の晴れ間の後から

バケツをひっくり返したような雨で

洗車しなきゃと思っていたけれど

なんだか洗車せずとも

洗い流してくれそうな勢いで

一昨日から降り続いておりましたが

なんとか今日は晴れました。

このまま何事もなく

梅雨前線が過ぎ去ってくれることを

祈るばかりです。

大阪北部の地震でご家族を亡くされた皆さま

また被害にあわれた皆さまお見舞い申し上げます。

 

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さて、そんなどしゃぶりな雨の日に

先日カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した

是枝監督の「万引き家族」を観に行きました。

いやー、なんていうかジワジワジワジワ

一つ一つの場面が刻まれてしまうくらい

印象的なシーンが多くて2時間あっという間でした。

私は聴覚過敏もあるので

映画館で映画鑑賞するのは本当は苦手です。

でも、昨日気がついたのは

音が五月蝿くなかったのですね。

多分映画の内容だけのせいじゃなく

会話にしろ生活の中で聴こえている音にしろ

効果音が穏やかだったなぁと

映画館を出た後に思いました。

なんでしょう、喜怒哀楽の表現全てが

静かに燃えている炎みたいに

暖かさも激しさもぜーんぶ

大袈裟じゃないし

演技がもってる感覚を感じませんでした。

そして、1人の人物だけが主役ではなく

1人1人の人物像がちゃんと浮き上がっていました。

脇役でもあり主役でもある

1人1人のキャラクターが持つ善悪が

あゝこういう人いるよね…と思ったり

私の中にもある感情を感じたし

悲しみとか怒りとかがフツフツと

私の中から湧き上がってきたので

複雑な気持ちにはなりましたが

終わった後によくわからないけれど

軽い爽快感を味わいました。

映画が上映されたばかりですので

ネタバレにならない程度の感想をと

思っていますが

とにかく、観てもらいたいのです。

日本人じゃなく諸外国の人たちに。

日本や日本人を勘違いしてる人たちに。

万引きしなきゃ生活できない人たちが

一体どういう背景があり

そうせざるを得ない状況なのか

観て一度考えてもらいたいのです。

豊かさの中にある貧しさって

一体どういうことなのか。

家族の絆や友だちとの関係性とか。

台詞で場面を説明してるのではなく

ドキュメンタリーかと思うくらいでした。

何十年も前に建てられた

ろくにメンテナンスもされてない

日本家屋の雰囲気や粗雑な生活感が

なんていうかそこに住んでいる人たちの

心の中を表しているようでした。

長台詞じゃなく、淡々と語られる

いくつもの短い台詞が印象的でしたし

大人が子どもを良い意味でも悪い意味でも

窘めるような声掛けはまるでSSTのようでした。

でも、その声掛けは子どもからしたら

暖かな安心する言葉もあれば

モヤモヤしたままで終わってしまうような

残酷な言葉で語られることもあり

自分自身が子どもと離れ離れになった時

終わりのないコミック会話を

息子に読んだことを思い出しました。

 

今日はこのへんで…。